いよいよ、地球防衛堂架空映画シリーズ第二弾
『野獣交番』の公開が近づいてまいりました。
「地球防衛堂太平洋ディビジョン」
後藤大輔さんのおかげを持ちまして9分4秒という超大作(当社比)が出来上がりました。
いまから7年前。
『架空映画のタイトルを考える』という空前のマイブームのさなか。
「じゃあ、バイオレンスドラマなら、どう名付ける?」
という自問に自答したのが『野獣交番』でした。
「ドーベルマン刑事」「ゴキブリ刑事」「野獣刑事」「要塞警察」
「残酷警察」そして「西部警察」etc…。
いろいろありました。
更に「デカ祭り」に代表されるように、いわゆる「刑事(デカ)もの」のパロディーは、それこそ星の数ほど存在するわけで、「既視感」と「パロディー」に満ち溢れた「警察ドラマ」に手を付けることは、自主制作界において、
余程の覚悟がなければ「やけど」をしてしまう題材だと考えてしまうのです。
そこで『交番』
『交番』といえば警察組織の中でも
牧歌的なイメージが(勝手に)あります。
ドラマで言えば何でしょう?
亀有?バカボン?金八先生?
そんな「交番のお巡りさん」に裏の顔があるとすれば…。
最近は「警察24時」や実際の事件で
「交番のお巡りさんも意外と…」と思う瞬間もありますが、私が慕う70年代ドラマでは、凶悪事件とは対極なところにいる存在でした。
ですから
有りそうではあるが有り得えない
が信条の「地球防衛堂架空企画」の中で
『野獣交番』というフレーズが浮かんだ時は我ながら嬉しかったです。
『野獣交番』をラーメン屋さんで読んだことがあると言い張る人が現れた時には、感動を通り越し恐怖すら感じたものです。
タイトルが決まれば「妄想作業」は楽しいものです。
昨今の『相棒』や『踊る大捜査線』の記憶を消し去り
石原プロや日テレアクションを代表する70年代刑事ドラマ作品よろしく
「主人公には妹がいなくてはならない」
「その妹は不幸でなければならない」
「巨悪と戦う時、主人公はサングラスを着用しなければならない」
「銃は絶えず抜いていなければならない」
「たとえオートマチック拳銃でもトリガーを引く効果音を入れなければならない」
「警察は(ちょっと)腐敗していなければならない」
「セドリックは壊れなければならない」
「車両提供にマツダ車が多くても驚かない」
「たまに助監督のミスで劇用車のナンバープレートは仮ナンバーでなければならない」
「女性の名前は”れいこ”か”きょうこ”でなければならない」
という
最低限の文法を守りつつどんなお話を作ることができるか?
そんなことばかり考えながら出来上がったのが、
今回の
『劇場版野獣交番〜知りすぎた女と知りたくもない男』です。
皆様の目にはどう映りますことやら。